こんにちは。岡山市東区西大寺の就労継続支援B型事業所「ここぷれ」代表の濱田です。

先日、同じ岡山市東区でB型事業所を運営されている「LUMO(ルーモ)岡山東区益野店」さんに、サービス管理責任者の糸井と二人でお邪魔してきました。

前代表の人見さんとは以前からの知り合いで、そのご縁から今回の訪問が実現。当日は代表取締役の大賀さんに事業所をご案内いただき、情報交換も兼ねて、たっぷりお話を伺うことができました。

結論から言うと、「問い合わせが殺到している事業所には、殺到するだけの理由がある」と、心の底から納得した一日でした。同じ地域で就労支援に取り組む仲間として、学びが本当に多かったので、今日はその見学レポートをお届けします。

代表取締役の大賀さんと、情報交換させていただきました

とにかく事業所が綺麗!壁のない開放的な空間

まず、入った瞬間に感じたこと。

事業所が、めちゃくちゃ綺麗です。本当に綺麗でした。

床も作業台も隅々まで手入れされていて、清潔感が徹底されています。そして印象的だったのが、室内に壁がほとんどないこと。空間全体が見渡せるので、利用者さんもスタッフさんも、お互いの様子が自然に目に入ります。何かあればすぐに声をかけ合える。皆さんが円滑にコミュニケーションできる、とても働きやすい環境だなと感じました。

花や観葉植物が飾られた、清潔で温かみのある室内

B型事業所の利用を考えている方やご家族にとって、「どんな場所で過ごすのか」は大きな関心事だと思います。その点、この明るく綺麗な空間は、それだけで安心材料になるはずです。

製造業の視点で見ても驚いた、整理整頓と「5S」

LUMOさんでは、部品のカットや組み付け、検査といった、製造業関係の作業に取り組まれています。

私は普段、ばね製造の現場にも立っている人間なので、つい「製造業の目」で作業場を見てしまうのですが――正直、驚きました。工具や部品の置き場が決まっていて、整理整頓が行き届いている。製造業でいう「5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)」が、福祉事業所の中でしっかり実践されているんです。

玄関のスリッパまで、きれいに整頓されています
収納も定位置管理。整理整頓が行き届いています

大賀さんとお話しして、これは偶然ではないと分かりました。立ち上げのときから、5Sを意識して事業所づくりをされてきたそうです。

なぜ福祉の現場で5Sなのか。大賀さんの言葉が印象的でした。5Sは、ものづくりの現場では基本中の基本。だからこそ、利用者さんが「5Sを知っている」「できたものとそうでないものを分けて管理できる」というだけで、企業から「この人はちゃんと仕事ができそうだ」と信頼してもらえる。つまり5Sが身につくこと自体が、一般就労への大きな一歩になるという考え方です。

これには私も糸井も、深くうなずきました。ここぷれでも5Sの勉強会をやろうと、帰り道にさっそく話したほどです。

「誰でもできる」に本気。進化し続けるマニュアル

もうひとつ感動したのが、作業マニュアル(手順書)へのこだわりです。

LUMOさんでは、企業から受け取った手順書をそのまま使うのではなく、写真をたくさん使い、漢字にはルビをふり、文章はできるだけ短く――と、利用者さんが見て分かる「LUMO流」のマニュアルに作り直しています。実際に利用者さんに見てもらい、「文字が多い」「読めない漢字がある」といった声をもとに、今もどんどん改良を続けているそうです。

漢字にはルビ。掲示物にも「誰でも分かる」工夫が徹底されています

さらに、検査などの仕事は、工程を細かく分けて、その方に合った部分からお任せするスタイル。ひとつできたら、また次へ。できる工程が増えていけば、それがそのまま自信になり、一般就労への道にもつながっていきます。

実はここぷれでも、製造現場のDX化で「写真だらけのマニュアルづくり」に取り組んできたので、この話は大いに盛り上がりました。アプローチは違っても、目指すところは同じ。「特別な人にしかできない仕事」を「誰でもできる仕事」に変えていくことが、働きたい気持ちに応える一番の近道なんだと、あらためて確信しました。

問い合わせ殺到の理由は、やっぱり「人」でした

LUMOさんは今、本当に問い合わせが殺到している事業所です。その理由が何なのか。実際に訪問して、はっきり分かりました。

まず、代表の大賀さん。ホームページの写真そのままの、素晴らしい笑顔の方でした。お話ししていて、「この人とならちょっと一緒に働いてみたいかも」と私自身が感じてしまうくらい、温かいお人柄です。

「元気にあいさつ」。明るい雰囲気は掲示物からも伝わってきます

そして、現場のリーダーさんたち。お話しさせていただいて感じたのは、なんといっても皆さん明るい!ということ。利用者さん一人ひとりをよく見ていて、寄り添って、気づいたことをどんどん提案してくれる、優しいスタッフの皆さんでした。「ここが嫌で辞める」という方がいない、というお話にも納得です。

ホームページの写真そのままの笑顔の大賀さん

製造業の作業というと、黙々(もくもく)と仕事をするイメージがあると思います。実際、集中してもくもく取り組める環境はそれ自体が魅力なのですが、LUMOさんの場合は、分からないことがあればすぐリーダーさんに聞ける距離感があり、音楽が流れる和やかな雰囲気の中で、皆さんがのびのびと作業されていました。「もくもく」と「和やか」が両立している。これが、通い続けたくなる空気をつくっているのだと思います。

ここぷれが持ち帰った3つの学び

今回の訪問で、ここぷれとして持ち帰ったことを整理すると、この3つです。

ひとつ目は、5Sを支援に取り入れること。整理整頓や管理のルールが身につくことは、工賃だけでは測れない、利用者さんの一生ものの財産になります。まずはスタッフ向けの勉強会から始めます。

ふたつ目は、「誰でも分かる」マニュアルをもっと磨くこと。写真を増やす、ルビをふる、文章を短くする。利用者さんの声を聞きながら改良し続けるLUMOさんの姿勢を、ここぷれでも実践していきます。

みっつ目は、事業所の雰囲気づくり。明るく綺麗な空間と、明るいスタッフ。「私はここで仕事をしている」と胸を張って言える場所であることの大切さを、あらためて感じました。

大賀さんとは、「今度はぜひここぷれにも見学に来てください」「お互いに見て、良いところも改善点もざっくばらんに言い合いましょう」と約束して帰ってきました。同じ地域で、同じ想いを持つ事業所同士がつながれば、利用者さんに届けられるものはもっと増えるはずです。

大賀さん、LUMOの皆さん、お忙しい中本当にありがとうございました!

Lumo 岡山東区益野店の入口。目印は笑顔のおさるさんです

LUMOさんの詳細はこちら → LUMO(ルーモ)岡山東区益野店

ここぷれの見学・ご相談も、いつでも歓迎です

ここぷれも、製造業との連携による「本物の仕事」と高工賃で、
利用者さんの「働きたい」に応えるB型事業所を目指しています。

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この記事を書いた人

濱田 洋輔

濱田 洋輔Yosuke Hamada
合同会社CoCo Place 代表社員/株式会社精密スプリング製作所 役員

金融機関でキャリアをスタートし、コロナ禍を機に家業である株式会社精密スプリング製作所へ。未経験から製造現場に入り、DX(デジタル技術)を駆使した現場改善に取り組む。全国ワークスタイル変革大賞 中国・四国大会 最優秀賞を受賞するなど、その取り組みは社外からも評価されている。

製造業の現場で障がいのある方の働く力に出会ったことをきっかけに、「福祉×製造業」という支援のかたちを実現するため、2026年より合同会社CoCo Place 代表に就任。「利用者さんを送り出す福祉側」と「受け入れる企業側」、両方の現場に立つ当事者として、就労継続支援B型事業所「ここぷれ」を運営している。